東京都の「感染再拡大」を招いたのは誰か
こんにちは。
リアルインサイト 鳥内浩一です。
本日、東京都で新たに206人の新型コロナウイルス陽性者が確認されました。
東京都ではこれで4日連続陽性者200人を超え、
「感染拡大に歯止めがかからない状態」
とニューズウィーク日本版が報じています。
こうした状況の中、
菅義偉官房長官は10日午後の記者会見で、
「直ちに緊急事態宣言を発出する状況に該当するとは考えていない」
と述べ、段階的に社会経済活動を再開させていく方針を維持する考えを示し、PCR検査を積極的に行っていることや、医療提供体制が逼迫していないこと、
39歳以下の若い感染者の割合が約8割を占めていること等を理由に挙げました。
この状況、方針について、
あなたはどうお考えでしょうか?
余計なバイアスをかけたくないので、個人的な考えや結論を仄めかすような
ことはあまりしたくありませんが、一つだけ是非ご着目頂きたいことは、
緊急事態宣言解除前と後での、政府対応の「変節ぶり」です。
ご存知の通り、
1日の新規感染者数が200人を超えたのは、緊急事態宣言下の4月17日以来で、
4日連続となったのはもちろん初めてです。
PCR検査数・医療提供体制・若年層割合というもっともらしい理由はあるものの、「8割削減」「ステイホーム」を声高に叫んでいた4月とあまりに異なる
方針に、何か気持ちの悪い違和感を覚える方も多いのではないでしょうか。
その変節の原因がどこにあるか、
中野先生が第2回動画で指摘するプラグマティズムという視点、
藤井先生が第1回動画で指摘する「政治家を誰が動かしているか」という
視点から考えて頂ければと思いますが、その非常に分かりやすいサインが、
「とある方」の存在感です。
緊急事態宣言解除前に頻繁に登場していたいわゆる「8割おじさん」、
西浦博教授の存在感が今、随分と薄れています。
第1回動画の中で
「政治家の頭の中で蠢いているのは学者の論理」
というお話がありましたが、緊急事態宣言解除前に政治家の頭を支配していた
西浦教授の論理が急速に力を失ったかのようです。
それもそのはず、先月6月24日、西村康稔経済再生相は、西浦教授も参画して
いた専門家会議の廃止を唐突に発表しました。
その背景には、専門家会議が政策を決めているかのような印象を与えたこと、
西浦教授の
「何もしなければ42万人が死ぬ」
との試算が実態とかけ離れていたことなどが挙げられていますが、要するに、
緊急事態宣言解除前の方針に対する批判を受けて変節したということです。
これは、中野先生が第2回動画で指摘するプラグマティズムという視点から
すれば、未知のウイルスという巨大な不確実性に立ち向かっている中で、
日本の死者数が他の先進国と比べて少なかった原因を明確に分析・把握できた
訳でもなく、
まだ事態が終わってない状況にも関わらず大衆からの批判に押されて方針を変えてしまうというのは、渋沢栄一・高橋是清・岸信介・下村治ら日本の先人が
行ってきたプラグマティズムには反するという見方がある一方で、
国民からの批判によって政治家や官僚の方針が動いたという事実は、藤井先生が
第1回動画で言われたように、ある意味「希望の持てる」話でもあります。
自分達の望む方向に国を動かしていくことができるからです。
そういった意味で、ここ数日の東京都の「感染再拡大」をどう評価するかに
関わらず、これは国民による選択の結果であり、
それを評価するならば支持すればよいし、
評価できないならば怒ればよいのです。
ただ、今行う私達の選択が、この先の未来を決定づけます。
それゆえ、望ましい未来を手に入れるために、国民一人ひとりが知識を深め、
見識を高めることが必要です。
今回の企画は、まさにそのお役に立つことを目的に立ち上げたものであり、
第1回の藤井先生と第2回の中野先生の見解(第3回の佐藤先生もですが)には、
共通する部分も相反する部分もあります。
是非、今起こっている現象とこの2本の映像を照らし合わせながら、
「どうあるべきか」
というご自身なりの結論を導き出して下さい。
自分達の未来を「人任せに」はできません。
特に、第2回の動画はまだご覧頂いていない方も多いようですので、
ぜひしっかりご覧ください。
https://www.realinsight.co.jp/lp/tri/corona2020/douga_line/file_2_f3zw5/
それでは、またご連絡します。
本企画がお役に立てることを切に願っています。
リアルインサイト 鳥内
今回の企画で改めて、自らが考え、自らが決断する事が如何に大切なのか、考えさせられました。そして、情報精度の高い物が無いと振り回される事もハッキリしました。今後もこういったタイムリーな情報発信を期待しています。感謝
疫病と経済の専門家による科学的なシミュレーションを分かりやすく国民に説明したら、今後の方向を民主的に決める事ができる
軽症、無症状は風邪みたいなものと考えます。というか、あくまでもウィルスとしての強さとしたら強くはないと思います。
であれば、一般的な感染症としての対応で良いのではないでしょうか。インフルエンザだって、流行っているから仕事に行かない、ことはない筈。
高齢者は危ないのですから、その方達は出ないようにして、労働人口は経済活動を行う、で良いと考えます。
東京都の感染者数は人口の0.001%でしかないのに、何で大騒ぎしているのかがわかりません。
「教科書通りにはいかない」言われてみたら、当たり前ですね!
基本的知識は必要ですが、未知の領域に当たるには、考えつつ行動しつつ、その結果を見つつ再考し行動しないと、対処出来ませんし進歩しませんね。
何もやらず結果を責めるのみでは、日本の野党の様で、日本が退嬰してしまいますね。
プラグマティズム、とても参考になりました!♂️
政府が世論や「現場の声」を聞いて、日和見的に方針を変えるこの国は、習近平や金正恩の独裁国家よりはマシということですかね。そういうふうに考えたことはありませんでしたので、新鮮な視点をありがとうございます。一方で、軸を持って幅を広げるのと、軸なく揺れるのとは、違います。政府には、疫病対策の軸は何なのか、それはなぜか、そして、何のために、何に基づいて政策をかえるならかえるのか、それを丁寧に説明して欲しい。それがあれば、もっと、我々は理解しやすいし、判断しやすいし、納得しやすいと思う。政府への信頼はそこから生まれる。
持病のある高齢者(65歳以上)です。私の立場からすると今流布している言説はほとんど姥捨山に聞こえる。
65歳以上の高齢者で持病持ちです。生涯無病で100歳まで生きられらている人は一握りいますが、ほとんどの人は高齢になれば何らかの病気になり治療しながら生きています。
コロナで分かった事は、
私達高齢者は生きている価値が無いのでしょうか?何の手段もなく捨てられるように思われてやみません。
これはかなり前から医療制度が変わった頃からですが日本は高齢者を苦しめているようにさえ思っていました。今回はそれに輪をかけていますね。私達は一生懸命働いて支えてきたはずなのに高齢になって国からこのような扱いをされるなんて思いもしなかったです。
国民の私達が団結して住み良い日本を作りたいと思います。
今回はこの様な機会を有難う。情報をもっと色々と教えてください。感謝です。